鼻粘膜焼灼術について

鼻粘膜焼灼術について

~鼻症状が辛いなら鼻粘膜を焼いてみては~

~鼻症状が辛いなら鼻粘膜を焼いてみては~

鼻漏、後鼻漏、鼻閉、くしゃみが辛い。薬を飲んでもあまり効果がない。そのような方は高周波ラジオ波で鼻粘膜を焼いてみてはどうでしょう。

目的

鼻粘膜下組織が肥大化(厚くなる)していると、鼻の通りが悪いだけでなく、アレルギー症状を惹起する肥満細胞や好酸球が多く浸潤(存在)しています。当然、薬が効きにくくなります。そこで、厚くなった鼻粘膜下組織や鼻粘膜の表面を焼くことで、鼻の通りを良くする、アレルギーを惹起する細胞を減少させ薬を効きやすくすることが目的です。

方法

鼻内に麻酔を浸したガーゼを10~15分間留置します(浸潤麻酔)。ガーゼを取った後に鼻粘膜に局所麻酔を注射し膨張させます。膨張させた粘膜の中に微細電極を挿入し、鼻粘膜組織を焼灼、瘢痕縮小させます。その後、アレルギー反応の主な場所である鼻粘膜表面を焼いて手術は終了です。全手技で30分です。通常、症状の強い側を焼いて、鼻粘膜が縮小してきた頃に、症状の改善がありそうな事を確認してから対側も焼灼します。きれいに治るまでに2~4週間かかります。

焼灼後

院内で約10分経過観察してから帰宅となります。通常、数日間少し血が滲みます。一時鼻粘膜が膨張するので鼻閉が強くなります。

どんな方に有効か

1年を通して慢性的に症状がある方で、鼻粘膜が浮腫状(ブヨブヨ)に腫脹している時には特に効果的です。スギ花粉症の方は、焼いた後に一時鼻粘膜が膨張し鼻閉が強くなるので、通常花粉飛散前に行う必要があります。鼻中隔が曲がっている場合には、電極が入らないので焼灼は出来ません。ご年配の方で、食事の時の水様性鼻漏が持続するが何の薬を飲んでも効かない方や(老人性鼻炎:原因不明)、慢性的に後鼻漏が続く方がいます。その様な方に鼻粘膜焼灼術を行うと、「完全ではないが半分位は良くなった」と言って頂ける事が多いです。

費用

3割負担の方で片側約3000円です。

その他

手技は、比較的簡単ですが原則中学生から行っています(小学生高学年は要相談)。アレルギー体質自体を改善するわけではありません。他の治療を組み合わせながら症状の緩和を目指します。帰宅後のトラブル(ほとんどありませんが)に対応出来るように、原則午前の早目、午後の早目の時間に行っています。空いている日は、そのまま麻酔して焼いてしまいますが、混んでいる時は別の日に来院頂くことになります。予めご了承願います。

追記

私もアレルギー性鼻炎で苦労しています。「どこかで誰か焼いてくれないかなぁ」と常々思っています。

診療時間

日・祝
9:00~12:00
14:00~18:00

:9:00~13:00
休診日:日曜・祝日、木曜午後・土曜午後